余白とフォント。Word初心者~中級者に捧ぐ。

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ちょっとした案内文や挨拶文、報告書はほとんどの方が「Microsoft Word」を使いますよね。
Wordは様々な文書のテンプレートも充実していて本当に便利なアプリケーションです。
でもちょっと癖があるというか、デフォルトのままだとオシャレじゃない文書になってしまうんですよね。
まぁ、社内の報告書とか町内会の行事案内くらいならそこまでこだわる必要もないのかもしれませんが、ちょっと工夫するだけでスッキリ見やすい文書に変わります。

ネットで検索すれば色々デザインをスマートにするための情報がたくさんあります。データのサンプルなんかもダウンロードできたりするサイトもあるので、いいなと思ったデータはダウンロードしてストックしておくと良いでしょう。

今回は「ダサダサのWord文書を少しでもスッキリさせる」基本中の基本2つを説明したいと思います。

一つ目は「余白」を意識することです。
Wordのテンプレート集にあったものを例に考えてみましょう。
これは「イベント案内チラシ」のテンプレートです。
なんとも寂しいというか、パッとしないデザインですよね。

まず寂しいと感じる最大の原因は上下左右の余白がものすごく広いということではないかと思います。
Wordを開くとA4の場合「上:35mm・下左右:30mm」が余白としてデフォルトで設定されています。
A4版は縦297mm×横210mmなので、この設定のままだと縦は約22%・横29%が余白です。面積でいうと44.2%が余白なんです。

こんなにたくさん余白を取っているために、サンプルでは写真がこじんまりしていて迫力がなく、写真下の余白は間が抜けたような印象になっているのではないかと思います。
上下左右10mmくらい広げてあげれば随分印象は変わるのになぁ。

あとこのデザインでは写真と右の説明文をセンター合わせにしています。上のタイトルもセンター合わせです。それなのにイベントの日付以下の要素が「左寄せ」になっているので右側にこれまた不用意なスペースが空いています。気になりませんか?

もうひとつは、文字の選び方です。
このサンプルでは「メイリオ」というフォントを使っています。この書体はよく使われる「MSゴシック」に比べて文字のフェイスが大ぶりで読みやすい書体です。プレゼンテーションの定番PowerPointなのでもよく使う書体ですね。
本文書体としては非常に見やすい書体なのですが、タイトルで大きくしてボールド(太字)にすると、ちょっとダサい感じになっちゃうんですよね。
それと華やかなお花の写真にゴツいゴシック系の文字はちょっと合わない感じがしませんか?

ダサい書体と言えば、Officeの標準フォント「創英角ポップ体」を使っている文書もよく見かけます。
「メイリオ」以上に絶対使ってはいけないダサいフォントなので「創英角ポップ体禁止」を心がけてください。
どれくらいダサいか、サンプルデザインのフォントを全部「創英角ポップ体」に変えてみました。
ほら、なんかオシャレなお花が台無しでしょ?
もちろん「創英角ポップ体」が絶対にダメかと言えばそんなことはありません。
「広告の品全品半額」とか「今日のおすすめ品」みたいなPOPにはぴったりです。なにしろ「ポップ体」というくらいですからね。

このように、書体選びも文書全体の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。

フォーマルな雰囲気やエレガントな雰囲気にしたければ、明朝系の書体を選んだ方が無難です。Windows系なら「游明朝」を選ぶとそれらしくなると思います。
カチッとした文書ならゴシック系を選び、タイトル文字は同系列の太い書体を選ぶようにした方がスッキリするでしょう。

今回ご紹介したポイントを簡単に適用したデザインを作ってみました。

余白を狭くして、文字関係は「游明朝」です。
要素はセンター揃えにして伝えたい要素を極力大きくしています。
また、イメージ写真もお花が大きく見えるように少しトリミングを変えています。タイトル上と下の方にアクセントのラインも入れてみました。

まぁ10分くらいでチャチャっとやっつけたものなので「これが正解」というわけではありませんが、当初のサンプルよりはチラシらしくなったんじゃないでしょうか?

カラーについても触れておきたいと思います。
このサンプルの場合タイトル他の要素をグリーンにしています。
お花の赤系の反対色なので間違いではないのですが、エレガントな雰囲気や落ち着いた雰囲気を狙うなら同系色の方がいいのかなぁ。

ということで、諸々の要素を考慮してレイアウトも写真を大胆に大きくするなどの大幅修正を加えたデザインも作ってみました。

どうでしょう?

特に特殊なことはしておりません。Wordの基本的な機能だけで作っています。
繰り返しになりますが、これが正解というわけではありませんし、このデザインが良いデザインだと言うつもりもありません。

そもそもデザインは情報をより伝わりやすくするための味付けのようなものです。
あっさり、こってり、目的に合わせて好きなように味付けしてかまわないものだと思ってます。

ただし、おかしなデザイン処理が情報を伝わりにくくすることもあるということだけは意識しておいた方がいいでしょう。

またいずれWordやExcel、PowerPointなどのOffice系文書作成についてはデザイン的な視点で私が心がけていることを書いていきたいと思います。


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