ようやくブロッコリー一回目の種まき

農園ブログ

ようやく本業ブログもスタートです。

本日第一回目の春ブロッコリーの種まき(播種)をやりました。
以前は2月15日が1回目と決めていたのですが、この3年ほどは植え付ける畑の準備や霜害などを考慮して2月20日を春ブロッコリーの種まき日としています。
でも今年は以前から病気療養中だった義父が危篤となり21日に亡くなったことで病院への見舞いや葬儀などあって4日程遅れてしまいました。

春のブロッコリーは「ピクセル」という早生品種を中心に作付けしています。
雪国新潟ですから暖かい地域と違ってまずはセルトレイという種まき用のプレートに土を詰めて種をまき、ビニールハウスで苗を育てていきます。
種をまくのはセルトレイという枠。60×30センチのトレーに72個の枠があって、そこに種まき用の土を詰め、100均で買った木の枠で作った穴あけ機で種をまく穴をあけて一粒ずつ種をまきます。
今日は雪も落ち着いて時折日も差している日でしたが、外気温は3度くらいで作業小屋の中も10度以下の環境です。
電気ストーブを付けて、ダウンベストを着こんでの作業です。
今年から少し作付け量を減らしたので1回目の種まきは38枚(2736粒)だけ。去年までの半分くらいの量です。

ブロッコリーの種はすごく小さくて1mmくらいしかありません。
作業性を高め、発芽率を良くするために「コート種子」という形状になっています。
コート種子は、珪藻土などをつかってコーティングして3mm程度の大きさにすることで極小の種を扱いやすくしています。
白い球体ですが、これが珪藻土のコーティングです。

この種を一粒ずつトレイに撒いていくのですが、扱いやすくしているとはいえ3mm程度の粒なので寒さでかじかむ手で撒くのは結構大変です。
大規模な農家さんは播種版という種まきの道具を使っていますが、我が家はそこまでの量ではないのでチマチマと手作業です。

種をまき穴に入れた状態の写真です。
だいたい1cmくらいの深さになるようにこのあと指で押し込みながら土をかけて覆います。
この小さな一粒があのブロッコリーになるのかと思うと不思議ですね。
ブロッコリーだけじゃなく、キャベツなど同じアブラナ科の植物の種はだいたいコーティング種子を使います。
その他にもレタスやニンジンなども種が非常に小さいのでコーティング種子に加工されているものが多いです。

種まきが終わると、ビニールハウスへトレイを持っていき並べます。
ハウスの地面には電熱線が入っていて加温されるようになっています。
トレイの周りは下からの熱が逃げないように木の枠で囲います。
たっぷりと水をあげたら、ビニールの覆い(トンネル)をかけます。
ビニールハウスの中で電熱線も入れていますが、夜間・明け方は氷点下にまで気温が下がる環境です。ハウス内でも霜が降りることさえありますので、2重3重の被覆が不可欠です。

ビニールトンネルをかけたあと、さらにその上に銀色の被覆材(シルバーホッカという資材です)をかけて作業は完了。
おおよそ30日程度ハウスで苗を育てます。

新潟の春ブロッコリーは5月中旬から収穫が始まりだいたい6月中旬まで1月から1月半の間収穫されます。
長期の収穫のため、種まきは2~3回多い人は4回くらい期日をずらして種まきします。

我が家は、本日1回目ですが、10日程あとに2回目と3回目の種まきを同時に行います。
なぜ同時にまくかというと品種によって生育期間が違うからです。
2回目は今回と同じ「ピクセル」という早生品種。3回目はピクセルよりも生育期間が少し長い「おはよう」という品種をまきます。
こうすることによって1か月以上の期間切れ目なく出荷することが可能になるんです。

もうすぐ3月。雪も消えつつあります。
3月に入ると地域で用水路の清掃など春作業の準備がスタートします。
今日蒔いた種の生育状況もすこしずつこのブログで紹介しながら、農家の細かな作業内容を紹介していければと思います。
今日はこれくらいで。芽が出たらまたブログでご報告しますね。


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